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スキー世界選手権が「毎年開催」へ? FISの改革案に強豪オーストリアが猛反発「タイトルの価値が落ちる」

shimizuishio

ウィンタースポーツの国際カレンダーが、今後数年でかつてない変革期を迎えるかもしれない。

国際スキー・スノーボード連盟(FIS)は、スイス・トゥーンで開催された理事会および戦略ワークショップにおいて、世界選手権の開催頻度を引き上げる基本方針を承認した。構想が実現すれば、2032年以降は従来の奇数年に加え、冬季オリンピックが開催されない「偶数年」にも世界選手権が実施されることになり、実質的に“ほぼ毎年”ビッグタイトルを争う過密日程へと移行することになる。

■ 2028年の「前倒し開催」も視野、背景に商業的拡大の狙い

現在、FIS世界選手権は奇数年の2年ごとに開催されている。今回の改革案は、五輪のない偶数年にも大会を組み込むことで、オリンピックと世界選手権が間断なく交互に巡るカレンダーを構築するものだ。

この方針は、競技面での魅力向上や日程の最適化に加え、放映権やスポンサーシップといった「商業的ポテンシャルの最大化」を検証した事前調査を踏まえて打ち出された。

さらにFISはこの動きを加速させる構えを見せており、より詳細な検証を前提としながらも、早ければ2028年からの追加開催にも前向きな姿勢を示している。2026年ミラノ・コルティナ五輪と2030年大会の谷間にあたる2028年での開催が実現すれば、2032年からの本格導入に向けた大きな試金石となる。

■ 強豪オーストリアが即座に反対表明「タイトルの価値低下」を危惧

だが、この急進的な改革案に対しては早くも強い異論が噴出している。

スキー界の強豪国であるオーストリアスキー連盟(ÖSV)は、公共放送ORFを通じて即座に反対の姿勢を表明した。ÖSVが特に問題視しているのは、大会頻度が増えることによる「世界王者」という栄冠や世界選手権そのものの希少価値の低下だ。

また、ビッグイベントが乱立することで、長年ウィンタースポーツの軸となってきた「ワールドカップ(W杯)」のステータスや求心力が損なわれかねない点についても強い懸念を示している。

商業的なスケール拡大を狙うFISと、伝統と格式の維持を訴える加盟国──今後の詳細調査や議論の進展次第では、スキー界の勢力図を巻き込んだ大きな論争へ発展しそうだ。

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